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FESTINA LENTE

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◆READING BOOK HISTORY 読んだ書籍の感想、気になった文章の引用のログ

BOOK

◆ビジネス・自己啓発 安宅和人 (2010)『イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」 』英治出版。 アバタロー(2021)『自己肯定感を上げる OUTPUT読書術』クロスメディア・パブリッシング。 上田正仁(2013)『東大物理学者が教える「考える力」の…

清水一行(1983)『小説 兜町』角川文庫。

●投機的な男 「おまえは投機的な男だ。だから営業部へ行っても絶対に株をやってはいかん」藤丸はただひたすら投資信託を売れと言った。(p.23) ●農協と個人投資家の差異 「投信は集まるかね」「相手によりけりですね」「と言うと」「農協とか健康保険組合のよ…

官僚制MEMO

高尾義明(2019)『はじめての経営組織論』有斐閣ストゥディア。 ●官僚制の定義官僚制というと、国や自治体の組織がまず頭に浮かび、その硬直性が思い起こされることが多いようです。しかし、組織論においては、世間一般で使われるネガティブな用法と少し異…

ジェイコブ・ソール(2014)『帳簿の世界史』文藝春秋社。

●本文引用 「君主にとって会計の透明性は危険だったし、たしかにそれにも一理はある。」(p.17) 「国王からすれば、帳簿は国家運営の道具ではなく、統治者としての自分の失敗をあからさまに示す不快な代物になっていたのだろう。(中略)ルイ十四世が悪いニュ…

平成財政史1-1

【1巻の目的】 平成元~12年度とは、どのような性格をもった時期であり、その中で財政がいかなる位置に置かれ、いかなる機能を果たしたのかを概観するのが本巻の課題である。(p.4) 【日本の地政学的地位の低下と米国態度の変化】気前のいいアメリカ、寛大な…

ブレイディみかこ(2019,2021)、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー1&2』新潮社。

【執筆動機】 英国の元底辺中学に通う息子の経験や葛藤を通じ、「困難で複雑な時代」(p.5)を生き抜く気づきを得る。 【想定読者】 多様性への理解を深めたい人 【主張】 差別は無知からうまれる。多様な価値観を自分に置き換える(エンパシー/他人の靴を履く…

福澤諭吉(1872)『学問のすゝめ』ちくま新書。

◆概要 【執筆動機】 身分の違いは「その人に学問の力があるかないか」(p.2)によるが、「学問なるものが、実用に縁遠くて、日常生活の間にあわぬ」という理由から、「暇つぶしの学問」として敬遠されている風潮がある。そこで、「日常生活に密接な実学」(p.3)…

ヨハン・ホイジンガ(1938)『ホモ・ルーデンス』河出書房新社。

◆概要 【執筆動機】 我々の認識のぎりぎりの根底まで考え詰めてみると(中略)人間の文化は遊びにおいて、遊びとして、成立し、発展した、と言う信念に次第に強く傾いていった。(pp.1-2) 【想定読者】 文化人類学者、ほか 【主題】 文化の持つ遊びの要素、文化…

外山滋比古(1986)『思考の整理学』ちくま文庫。

◆概要 【執筆動機】 コンピューターという飛び抜けて優秀なグライダー能力のもち主があらわれ、自分で飛べない人間はコンピュータに仕事を奪われる(p.15)という危惧 【想定読者】 グライダー人間、教育者 【主張】 グライダー兼飛行機のような人間となる(p.1…

フリードリヒ・ニーチェ(1883-85)『ツァラトゥストラはこう語った』。

◆概要 【執筆動機】 わたしも自らの知恵に飽きた。(中略)贈りたい。分け与えたい。世の知者たちが再びおのれの無知に、貧弱たちが再びおのれの豊かさに、気づいて喜ぶに至るまで。(p.14) 【想定読者】 悩んでいる賢人 万人のための、しかも誰のためでもない…

鈴木大拙(1960)『禅の思想』岩波文庫。

◆概要 【執筆動機】 人間は思想なしに生きて居れぬのであるから、禅にも何か自らを道取する方法がなくてはならぬ。それが禅問答である。本書はこのようなわけで、知、行、問答の順番で編まれたのである。(p.6) 【中点】 実際最初に書かれたのは「行篇」であ…

サン・テグジュペリ(1943)『星の王子様』。

◆本文抜粋 【恥と酒】「何を恥じているの?」救ってあげたいと思って、王子様はたずねた。「飲むことを恥じている!」酒びたりの男はそう言うと、沈黙の中に、完全に閉じこもった。(p.64) 【難しい仕事】「管理する。数を数え、また数え直す」と実業家。「難し…

ポール・ギャリコ『猫語の教科書』ちくま文庫。

◆概要 【執筆動機】 人間の家を乗っ取って、飼い猫になろうと決心(中略)私の話をきいた猫たちはひどく感心して、ぜひそれを書き留めておくようにとすすめてくれました。(p.24) 【想定読者】 (なるべく高級な)人間の家を乗っ取りたい猫(p.24) ◆本文抜粋 …

孫武(前5C)『孫子』

◆概要 12年ほど前、ソフトバンクアカデミアの開講式で孫正義氏が「孫の二乗の兵法」という講題でスピーチをされた。以下はそのメモ(走り書き)である。動画リンク後述。 ◆講演全体像 ◆個別解説 道 ・・・ 理念、志 デジタル情報革命で人々を幸せにする 天 …

國分功一郎(2011)『暇と退屈の倫理学』朝日出版社。

◆概要 【執筆動機】 この本は俺が自分の悩みに答えを出すために書いたものである。自分が考えてきた道がいかなるものであるかを示し、自分が出した答えをいわば一枚の絵として描き、読者の皆さんに判断してもらってその意見を知りたいのである。(p.12) 【リ…

渋沢栄一(1916)『論語と算盤』ちくま新書。

◆概要 【執筆動機】 『論語』の教えを、実業の世界に埋め込むことによって、そのエンジンである欲望の暴走を事前に防ごうと試みた(pp.9-10) (実は)渋沢栄一が書いたわけではなく、その講演の口述をまとめたもの(p.11) 【想定読者】 日本国民、実業家 【主…

細谷功(2014)『具体と抽象』dZERO。

◆概要 【執筆動機】 具体性という意味での「わかりやすさ」に対して疑問を投げかける(p.2) 【想定読者】 ①抽象概念を扱う思考力を高めて、発想力や理解力を向上させたいと思う読者(p.3) ②周囲の「具体レベルにのみ生きている人」とのコミニュケーションギャ…

シェリー・ケーガン(2012)『「死」とは何か』文響社。

◆概要 【執筆動機・目的】 「死の本質について考え始めた時に沸き起こってくる哲学的な疑問の数々を検討する」(p.15) ex.死んだらどうなるのか、存在し続けるとは、生き延びることの意味、死は悪いものなのか、自殺について 【想定読者】 死をしっかりと凝視…

デカルト(1637)『方法序説』岩波文庫。

原題=『理性を正しく導き、学問において真理を探求するための方法の話。加えて、その方法の試みである屈折光学、気象学、幾何学』(谷川2016 ,p.12) ◆概要 【執筆動機】 【学問の方法・ゼロベース】私がその時までに受け入れ信じてきた諸見解全てに対して…

石井遼介(2020)『心理的安全性のつくりかた』日本能率協会マネジメントセンター。

◆概要 【執筆動機】 「人々が率直に話せる状況を作ることが、激しく変化し続ける時代における組織とチームの未来を作るために重要な仕事」(p.4)だが、現実には「率直に意見を言うこと、質問をすることが、状況や立場にとっては、とても難しい」(p.4)ことにノ…

マルクス・アウレーリウス(2C)『自省録』岩波書店。

◆概要 【執筆動機】 成立の経緯、著作の意図、本文の伝承経路のいずれもが、今なお深い霧に覆われている。(荻野2009 p.3) 【想定読者】 読者を想定した通常の「著作」とは異なって「日記」や「備忘録」に近いかもしれない。(荻野2009 p.3) 【主張】 多岐にわ…

ショーペンハウアー(1851) 『幸福について』光文社古典新訳文庫。

◆概要 【執筆動機】 ちまたの幸福論に対する批判的検討 学位論文の解説、導入 【想定読者】 知的教養よりも富を得ることに千倍も一生懸命 精神がからっぽ 最高級の知的な楽しみを受け付けない(p.25)人 【主張】 ・人生はこうした幸せな生活と言う考えに合致…

アバタロー(2021)『自己肯定感を上げる OUTPUT読書術』クロスメディア・パブリッシング。

◆概要 【執筆動機】 自己肯定感に悩み苦しんでいる人の力になりたい(p.4) 【想定読者】 自己肯定感が低くて悩んでいる人(p.2) 読書に苦手意識を持っている人 【主張】 読書によって、人は自己肯定感を高め、人生を好転させることができる(p.2) 人間はアウト…

グレッグ・マキューン(2021)『エフォートレス思考』かんき出版。

◆概要 【執筆動機】 頑張ってもうまくいかないなら、別の道を探した方が良い。(p.15) 【リサーチクエスチョン】 本質的なことだけに人生を絞り込み、しかしそれでも多すぎるときには、どうしたら良いのだろう?(p.21) 【想定読者】 真面目に頑張っているのに…

谷崎潤一郎(1933)『陰翳礼讃』パイインターナショナル。

◆概要 【執筆動機】 自分も含め、なぜ日本人はうすぐらがりが好きなのか。 *陰翳...うすぐらいかげ 【想定読者】 中途半端に西洋化し、日本固有の陰翳を尊ぶ美的感覚を失いつつある現代人 【主張】 我々が既に失いつつある陰翳の世界を(せめて文学の領域へ…

草薙龍瞬(2015)『反応しない練習』KADOKAWA。

◆概要 【想定読者】 悩んでいるすべての人 【主張】 正しく考えることで、どんな悩みも必ず解消できる、それがこの本があなたに一番伝えたいことです。(p.1) 心がつい動いてしまうこと、それが悩みを作り出しているたったひとつのことなのです。だとすれば、…

安宅和人 (2010)『イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」 』英治出版。

◆概要 【執筆動機】 ちまたに問題解決や思考法をテーマとした本は溢れている。しかし、その多くがツールやテクニックの紹介で、本当に価値あるアウトプットを生み出すという視点で書かれたものは少ないように感じる。(p.2) 【想定読者】 意味あるアウトプッ…

マイケル・サンデル(2021)『実力も運のうち 能力主義は正義か?』早川書房。

◆概要 【想定読者】 エリート層(主に米国) 【執筆動機】 勝者と敗者の溝/分断、社会的絆と相互の敬意の崩壊(pp.15-16) 能力主義の弊害(p.48 ,p.328) 【主張】 ★執筆動機の状況がいかにして生じたのかを説明し、共通善の政治への道を見いだすにはどうす…

ルキウス・アンナエウス・セネカ(45)『怒りについて他二篇 』岩波文庫。

◆概要 【想定読者】 為政者、権力者、他 【執筆動機】 (想定読者への)牽制 【主張】 危険きわまるものは、支配するより締め出す方が、一旦認めてから抑えるより認めない方が簡単である。(中略)最善なのは、怒りの最初の勃発を直ちにはねつけ、また種子のうち…