THINK DIFFERENT

FESTINA LENTE

2023-01-01から1年間の記事一覧

清水一行(1983)『小説 兜町』角川文庫。

●投機的な男 「おまえは投機的な男だ。だから営業部へ行っても絶対に株をやってはいかん」藤丸はただひたすら投資信託を売れと言った。(p.23) ●農協と個人投資家の差異 「投信は集まるかね」「相手によりけりですね」「と言うと」「農協とか健康保険組合のよ…

官僚制MEMO

高尾義明(2019)『はじめての経営組織論』有斐閣ストゥディア。 ●官僚制の定義官僚制というと、国や自治体の組織がまず頭に浮かび、その硬直性が思い起こされることが多いようです。しかし、組織論においては、世間一般で使われるネガティブな用法と少し異…

ジェイコブ・ソール(2014)『帳簿の世界史』文藝春秋社。

●本文引用 「君主にとって会計の透明性は危険だったし、たしかにそれにも一理はある。」(p.17) 「国王からすれば、帳簿は国家運営の道具ではなく、統治者としての自分の失敗をあからさまに示す不快な代物になっていたのだろう。(中略)ルイ十四世が悪いニュ…

平成財政史1-1

【1巻の目的】 平成元~12年度とは、どのような性格をもった時期であり、その中で財政がいかなる位置に置かれ、いかなる機能を果たしたのかを概観するのが本巻の課題である。(p.4) 【日本の地政学的地位の低下と米国態度の変化】気前のいいアメリカ、寛大な…

ブレイディみかこ(2019,2021)、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー1&2』新潮社。

【執筆動機】 英国の元底辺中学に通う息子の経験や葛藤を通じ、「困難で複雑な時代」(p.5)を生き抜く気づきを得る。 【想定読者】 多様性への理解を深めたい人 【主張】 差別は無知からうまれる。多様な価値観を自分に置き換える(エンパシー/他人の靴を履く…